多くの腕時計は、ケースやバンドにステンレスを使用しています。
ステンレスは、世の中にかなり浸透している金属の1つですが、金属アレルギーの原因となる物質を含んでいます。
金属アレルギーを持っている方は、 ケースやバンドがチタン製の腕時計を購入する事をおすすめ します。
この記事では金属アレルギーの原因からチタン製腕時計をおすすめする理由をご紹介します。
ステンレスは錆びないはウソ
ステンレスはその名の通り錆びない金属と言われていますが、どうして錆びないのでしょうか?
金属は空気中の酸素分子が結びつくと錆を生じます。
ステンレスは錆の代わりに 「不動態皮膜」 という薄い膜を表面に生じさせ、金属内面に錆が進行しない不動態という状態になります。
ですから、正確にはステンレス表面も錆びているのです。
この 仕組みはチタンも同じ です。
では、なぜチタンは金属アレルギーを引き起こさず、ステンレスは金属アレルギーを引き起こすのでしょうか。
金属アレルギーの原因はニッケルとクロム
ステンレスが金属アレルギーを引き起こすのは、ステンレスがニッケルとクロムを含む鉄の合金だからです。
ニッケルとクロムは金属アレルギーの原因物質トップ5に名を連ねる金属アレルギー代表物質なのですが、ステンレスには欠かせない素材なのです。
ステンレスが錆びないのは、表面に不動態皮膜を持つからとご説明しましたが、この不動態皮膜、クロムがないと生成できません。
ステンレスの高い耐食性はクロム及びニッケルを含む事事による産物だったのです。
さらに、 ステンレスは塩水に弱く 錆の原因になります。
塩水ということは、汗にも弱く、 汗により表面の不動態皮膜が破れ、ニッケルやクロムと言った金属アレルギーの原因物質に肌が触れてアレルギー反応を示してしまう のです。
チタンは整体適合性が高い
ステンレスに代わり、チタンが腕時計に採用され始めたのが1970年代後半です。
始めこそは、スポーツウォッチなどの高級機に採用されていましたが、今では5万円以下でも購入できるチタン製腕時計もあります。
チタンは整体適合性が高く(人体に優しく)人工関節やインプラントなどの医療分野に使用されるほどです。
また、チタンによる金属アレルギーの報告はありません。
(参考:H16 厚生労働省 金属製品のパッチテスト結果)
腕時計に使用されるチタンは純チタンに表面処理されており、硬度を確保しています。
ステンレスと比較して、 塩水に対する下地保護力も高い のでマリンスポーツに使う腕時計にもおすすめです。
重さ(比重)はステンレスの60%
チタンはステンレスと比較して、約半分の比重で、かなり軽量です。
そのため、一日中付けていても腕が疲れにくい です。
チタン腕時計をしてから、ステンレス腕時計に変えると、腕時計って意外に重いんだなぁと感じますよ。
チタン腕時計は(中途半端に)高価なものが多い
チタン腕時計の弱点は、ステンレスと比較して高価な金属の為、腕時計の価格が高くなってしまう点があります。
予算は最低でも3万円〜 を見込んでおいた方が良いです。
ただし、某ロレックスなどの様に超高級機になるとチタンバンドを採用していない場合があるあります。
ステンレスの方が金属光沢が綺麗 なので、腕時計に高級感を求める場合も候補からは外した方が良さそうです。
日本メーカー各社のチタン腕時計
セイコー アストロン
セイコーのビジネスウォッチ。
文字盤が大きいものが多く、視認性に優れます。
GPS電波ソーラーなど先端技術も積極的に取り込んでいます
セイコー ブライツ
ブライツは、 チタンモデルとステンレスモデルが混在 しており、注意が必要です。
同じセイコーのアストロンと比較し、スポーティなモデルが多く、若々しい印象です。
シチズン アテッサ
管理人お気に入りのモデル。
アストロンほど大きくなく、嫌味のないデザインは使うシーンを選びません。
アテッサの製品一覧は「シチズン アテッサシリーズ毎の違いが分かる比較表(スペック・レビューが一目で分かる!)」でご確認いただけます。
カシオ オシアナス
G-SHOCKと並ぶ カシオのフラグシップ。
全商品チタンです ので、安心して購入できます。
オシアナスの製品一覧は「カシオ オシアナスシリーズ毎の違いが分かる比較表(スペックが一目で分かる!)」で確認いただけます。
金属アレルギーの防止剤
現在使用している腕時計を使用する場合は、 金属アレルギーの防止剤もおすすめ です。
この商品はAmazonのレビュー評価も高いです。
また、アレルギー防止剤の紹介は「腕時計の金属アレルギーはコーティング剤で抑制しよう」でも紹介しています。
プレゼントされた腕時計など、素材が選べない場合は、後付けできる防止剤がおすすめです。
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