クオーツ式腕時計

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腕時計には2つの駆動方式があります。
1つは電気の力を利用するクォーツ式の腕時計です。
もう1つはゼンマイの力を利用する機械式腕時計です。

このページでは電気の力を利用するクォーツ式腕時計について解説します。

水晶の振動で正確な時間を刻む

クオーツとは水晶のことです。
はい、あの透明な水晶です。

水晶の英名がquartz(クオーツ)です。

水晶には面白い特徴があります。
水晶に電気を流すと一定の周期で規則的に振動するのです。

クオーツ式の腕時計は水晶の振動を秒数に変換させて私たちの時計に反映させているのです。
水晶の持つ特徴を利用しているので、機械部品の加工精度(精密さ)に左右されることがありません。

だから、機械式腕時計と比較して正確な時間を刻むことができます。

世界で初めて市販商品化に成功したのは日本のSEIKO

世界で初めてクオーツ式腕時計を市販商品化したのは
日本のメーカー「SEIKO」です。

1969年に当時の車一台分の価格で販売されました。(約45万円)
当時の大学卒業者の初任給が約3万円ですから、かなりの高価格です。

現在は低価格の腕時計として認識されるクオーツ式腕時計ですが、
発売当初はかなりの高額商品だったんですね

腕時計の名前は「アストロン」。
SEIKOの腕時計のブランド名として
現在も使用されています。

正確で故障しにくい


クオーツ式腕時計は機械式と比較して故障しにくい特徴があります。

クオーツ式腕時計は水晶に電気を流して時間を刻みます。
この時に必要となるのは電子回路であり、ゼンマイや歯車といった機械の仕組みは
必要最低限しか搭載されていません。

機械式腕時計が故障するのゼンマイや歯車などの機械的な部品が消耗することが原因となります。
しかし、クオーツ式腕時計ではそのような機械部品を最低限しか持ちません。

また、機械式腕時計が芸術とまで言われる精密な部品配置で時計を駆動させます。
クオーツ式腕時計は電池で水晶に電気を流して時計を駆動させますので、
時計内部の作りが機械式腕時計と比較してシンプルになります。

乱暴な考え方ですが衝撃による故障や、部品の消耗を抑えるには部品数自体を減少させれば良いのです。
機械式腕時計の部品数が「200個〜」であるのに対して、クオーツ式腕時計の部品数が「50個〜」です。

そもそも故障する機械部品が少ないこともあり、
クオーツ式腕時計は衝撃や部品の消耗による故障を起こしにくいのだと考えられます。

消耗品のイメージが拭えない


クオーツ式腕時計の特徴というより、世間的な評価ですが、
機械式腕時計と比較して「消耗品」というイメージが付いています。

機械式腕時計が頻繁に
・一生モノ
・こだわりのアイテム
と紹介されることもあり、その対比となるクオーツ式腕時計は
一般的に消耗品として捉えらます。

一般にクオーツ式腕時計は機械式腕時計のようにオーバーホールの手間がありません。
修理の手間が必要ないのは嬉しい点ですが、それはメーカーがクオーツ腕時計の部品を
多くの場合保管していないという理由でもあります。

電子回路が壊れたらクオーツ式腕時計は使えなくなる可能性が高いのです。

また、クオーツ式腕時計が100円でも購入可能な為、機械式腕時計と安物というイメージがつきやすいです。
実際には100円均一で販売されている腕時計と時計メーカーが作っている腕時計では違いがあるのですが、
スマートフォンで時間を確認する人の方が多いのが今のご時世。

残念ながら、クオーツ腕時計は消耗品として見られがちになります。

電池交換の必要がある


クオーツ式腕時計は機械式腕時計のように定期的なメンテナンスは必要ありません。
しかし、電池を利用している為、電池の交換は必要になります。

クオーツ式腕時計は店頭に並んでいる時点で動いていますので、
購入時点で電池は消耗しています。

とは言うものの腕時計の電池は2~3年は使用できるので、
そこまで気にする必要はないです。

腕時計が止まっていて、故障かなと思った時、多くの場合は電池切れです。
時計屋さんに持っていって電池の交換をしてもらいましょう。

いつでも正確な時を刻む腕時計は一本あると便利

クオーツ式腕時計はいつでも正確な時間を示してくれます。

腕時計に最も求められているのは
正確な時間を教えることですから、
クオーツ式腕時計はあなたの要望に確実に答えてくれます。

急いでいる朝の時間帯に
スッと腕につけるだけで正確な時間を教えてくれるクオーツ式腕時計は
忙しいあなたの良き相棒となってくれるでしょう。

メンテナンスも少ない、毎日管理をしないで良い。

腕時計初心者の方はまず、クオーツ式腕時計を購入して
腕時計のある生活を体験して見てはいかがでしょうか。

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