機械式腕時計はゼンマイのほどける力を利用して針を動かす動力を得ています。
ゼンマイを巻く方式は大きく分けて2種類あります。それが「自動巻き」と「手巻き」です。
日常的に使用するなら「自動巻き」一択と感じましたが。逆に休日だけ使うなど使用する日が限られる場合は「手巻き」が魅力的です。
この記事では自動巻き腕時計の歴史と、実際に機械式腕時計の「手巻き」と「自動巻き」を使用した感想をご紹介します。
時計の自動巻きは1780年にブレゲが発明した
時計の歴史を200年早めたと言われているのが、スイスの時計職人”アブラアム=ルイ・ブレゲ”です。
トゥールビヨンの発明や、時計メーカー「ブレゲ」の創始者としても有名です。
彼が1780年に「ペルペチュエル」という自動巻き時計を発表しており、これが信頼できる自動巻き時計の始祖と言われています。
戦場で腕時計が生まれたのが19世紀頃と言われていますので、腕時計の誕生前、懐中時計の時代から自動巻腕時計は存在していたのですね。
振り子の運動によってゼンマイを巻き上げる仕組みは当時主流だった懐中時計よりも、腕時計に適した機構でした。
ブレゲの発明は素晴らしいですが、機構が複雑すぎた為、当時は手巻きが主流だったようです。
現在主流のロータ式は1931年にロレックスが発売した「パーペチュアル」で採用されています。
その後1959年に日本のセイコーが「マジックシリンダー」機構を開発したりと自動巻きの進化は続いています。
自動巻き腕時計の特徴
ゼンマイを巻くには時計全体を振る必要がある
着用すればゼンマイを自動に巻き上げるので、日常使いに適している
ゼンマイが適度に巻かれる為、高精度になりやすい
以下から実際に使用してみた感想となります。
毎日使えば、時計が止まらないのが魅力
自動巻き最大の魅力です。
腕に着けていれば、ゼンマイが勝手に巻かれますので時計が止まるという心配をしなくて良いです。
クォーツ時計とも違い電池切れの心配が無いので、数年間放ったらかしでも腕時計を振るだけで使えるのも魅力です。
手動で巻き上げる必要が無いので、手先が不器用であったり、竜頭を触りたく無いという方に適しています。
機械式腕時計を購入しているという事は、腕時計に何かしら思い入れがあると思います。
毎日使う道具だからこそ、時を合わせるという手間を省き常に時計を動かしておきたいですね。
一回、時計が止まるとゼンマイを巻くのが面倒臭い
手巻き式の腕時計は”ゼンマイを巻く”という行為が1つの儀式になり、その行為自体が時計を愛でるひと時となります。
しかし、自動巻の腕時計を巻く姿というのは、どう頑張ってもスタイリッシュではありません。
腕時計を持ってブンブン振ってますからね。
しかも、針が動き出すまでに振る回数も十数回あるので時間が迫っている時は「それどころでは無い!」という気持ちになります。
ワインディングマシンで巻き続ける事も考えられますが、私は使用したことが無いので言及を控えます。
でも、一台はあると便利そうだな〜と思ってみたり。
手巻き腕時計の特徴
ゼンマイを巻くには竜頭部分を回す必要がある
1~2日に一度決まった時間にゼンマイを巻く必要がある
自らゼンマイを巻く為、愛着が湧きやすい
以下から、手巻きの腕時計を使用した感想です。
自分で時をゼンマイを巻くからこその愛着
手巻き腕時計はゼンマイを自分で巻かない限りは針が動きません。
なので、1~2日間の決まった時間にゼンマイを巻くことで針が止まる事なく動き続けます。
どんなに高級な腕時計でもゼンマイは2日もすれば解けてしまいます。
しかし、手巻き時計は毎日ゼンマイを巻き上げる手間こそが愛着が湧く時間になり得ます。
コーヒー飲みながら、腕時計の時間を合わせるそんな時間、ダンディーじゃないですか。
止まった時計のゼンマイを巻き直すのも竜頭を回すだけで動き出すので「巻いてる感」をしっかり味わえます。
いつの間にか止まっている事がある
手巻きのみのモデルですと、うっかりゼンマイを巻くのを忘れているといつの間にか針が止まってしまっている時があります。
これが結構厄介で、外出してから気がつくと割とゲンナリします。
自動巻きなら、腕に装着しているだけでゼンマイを巻き上げてくれますのでこの心配はいらないのですが、手巻きはそこだけが難点ですね。
手巻き+自動巻きのモデルが最高
手巻き機能が使える自動巻の腕時計が最高です。
機械式腕時計は「手巻き」か「自動巻き」かの二択ではなく「手巻き+自動巻き」のモデルがあります。
初めて購入するのであれば、「手巻き+自動巻き」のモデルを購入することをお勧めします!
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